返し馬の見方
2021/10/26
レースの出走馬は、パドックから馬場に入ってから、それぞれウォーミングアップを開始します。
前進気勢に欠ける馬は気合いを引き出すために、コズミ(筋肉痛)のある馬は硬くなった筋肉をほぐすために、1コーナーから向正面へと走りだしていく。
このウォーミングアップを「返し馬」と呼んでおり、スタート直前の走りを見られる貴重な機会となっています。
パドックでは歩いている状態でデキを確認できますが、返し馬では走りとして確認できるため状態把握の精度は自ずと上がる。
みんなの投資競馬では、特にコズミや跛行といった歩様に関係するものは返し馬の方が見つけやすいと考えてきました。
なぜなら、パドックよりも返し馬の方が視覚的に分かりやすいため、相馬スキルがなければ返し馬の方が役に立つシーンは多いからです。
そんな重要な意味を持つ「返し馬」にもデメリットがあります。それは、馬券を買う時間を制限させられること。
あまり長く見ていると締め切りで馬券が買えないということも。事前にポイントを絞っておくと時間の節約になります。
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返し馬を見るポイント
首を少し下げつつ闘志を内に秘め四肢を伸び伸びとさせていれば問題ありません。ここで折り合いに苦労しているようだとレースに行っても繰り返す場合があります。
また、競走馬によってはグルグルと高速旋回したりと個性的な反応を見せることもあり、何がマイナスなのかを判断するためには個体別で判断した方がいいでしょう。
パドックでのストレスを返し馬で上手く発散できることもあり、どのような精神状態にあるか重視していくのが基本的な見方になります。
クラスリビルドで競走馬の能力を理解しておけば、今回は馬券の抑えに、または消して妙味を得るといった戦術的な判断もカンタンに行えます。
競馬新聞だと返し馬を上手く活用できない人ても、投資競馬ではフルに生かせるためアドバンテージを得られやすく注目してみる価値があります。
返し馬をしないケース
あまりにイレ込みがキツい馬だと「気合いが乗りすぎる」という理由で返し馬が行われないことがあります。
レースで引っかかるようなクセの強い馬になるといたずらに馬を刺激したくない。そういう反応を見せる馬だと意図的に返し馬を行わないことがあるのです。
もう1つは、あまりにイライラし過ぎてしまい返し馬ができるような精神状態ではない馬だとやりたくても返し馬が行えません。
こちらはレース前に体力のピークを迎えてしまい、ベストな状態でゲートを出られないため割り引かざるを得ないこともあるでしょう。
返し馬にかける時間
気合い不足の馬は走る気を呼び起こすために、体の硬い馬は筋肉をほぐすために長めに返し馬をすることがあります。
パドックでは良く見えなかった馬が返し馬で良く見せることもあるためノンビリ歩いていたような馬には長めの返し馬が効果的と言えるでしょう。
ここで出走準備が整うタイプなどを事前に把握しておくと返し馬を効率よく見ていくことができます。
こういう返し馬はマイナス
ソエなどで脚に問題があると患部をかばってダクに入るためバランスが悪くなりギクシャクしてスムーズな走りができません。
あまりに長時間返し馬をしても変わらない馬は歩様の問題が解消されなかったと見るべきでしょう。
こういう馬は時間をかけても筋肉がほぐれないため、スタートのダッシュで後れをとったり瞬時に加速できないので注意したいところ。
また、テン乗りや新人騎手が返し馬をする時は競走馬の気勢を抑えられずオーバーペースになることがあります。
あまりに競走馬の頭が上を向いていたり、騎手も立ち上がって手綱を絞る場面を見かけたら注意して下さい。
そのような姿で1ハロンも2ハロンも行ってしまうとムダに体力を消費するだけでなくレースでの折り合いにも影響がでてくることも。
騎手と馬の一体感を評価できるのも返し馬のメリットになります。あまり相性が良く思えない時は割り引いて考えた方がいいでしょう。
こうした点から適度な時間でスムーズに返し馬を行えていれば問題ありません。ここでアゲサゲしそうなクセの強い馬に時間を割いて見ていくといいでしょう。